Jun 15, 2010

サンボー・プレイ・クック

 サンボー・プレイ・クックは、極東学院院長フィノ(L. Finot)の碑文(1911年に発見されたもの)研究によって、7世紀前半のIsanavarman王の都であることが突き止められたらしい。これは、『随書』(巻82真臘伝)に載る「伊奢那城」であるとのこと。その後、パルマンチェ(H. Parmentier)は、このフィノ論文に基づき、この遺跡の美術様式を精細に分析した結果、アンコール遺跡群とは異なる点に注目して、これをアンコール以前の美術様式と定義した。ここで初めて「前アンコール様式」として認識されたるに至ったらしい。
 そのサンボー・プレイ・クックについては、その『随書』の中に
「郭下二万余家。城中有一大堂、是王聴政之所。摠大城三十城有数千家」
と記述されているらしい。

サンボー・プレイ・クックとは、クメール語で「森の寺院」という意味らしい。



この写真に写っている青い帽子は、カンボジア女性お決まりのデザインのような気がする。

他の遺跡も、このN18の様に樹木に覆われていたらしい。
サンボー・プレイ・クック様式のまぐさ
このまぐさ石のデザインは、インド・アジャンタ石窟などに源流をみることができるらしい。マカラを両端に置き、その口より吹き出る帯が特徴的であるそうだ。円弧を描く帯は楕円形のメダルで分割され、帯の下には垂下がる懸垂網が配置される。この網の端部には要所に蓮の花が用いられるようだ。 C1の彫刻
唯一 だけすべて砂岩で造られているN17祠堂は、陸屋根で箱型をしており、柱間に砂岩の壁板を嵌め込んでいる。木造の意匠を石造へ転用しようとしたものか?
S2祠堂は、とうとう崩れ落ちてしまった。 S2の内部には、N17同様、石柱を建てた陸屋根建築が存在するが、こちらの壁面は開放されている。
先の尖った馬蹄形アーチは、インド建築に数多く見られるデザインだそうだ。また、サンボー・プレイ・クック以後のデザインには用いられなくなったものらしい。この顔は、どこの民族の顔なのだろうか。
迫り出し積み構造の特徴が良くわかるような気がする。壁からちょこちょこ飛び出している突起は、ジャック・ドゥマルセが言う、木造天井を支えたものなのか?
S10は、なぜか八角形平面だ。壁面に彫られているものは、「空中宮殿」という彫刻だそうだ。
 サンボー・プレイ・クックへは、カンボジア人の知り合いに連れて行ってもらった。今では、道が整備されているので、プノンペンから日帰りが十分できる場所にある。その土木技術者の彼も、いいものを見たと言っていた。わたしも石造の中の木造意匠を見つけられて、とても興味深かった。

Jun 14, 2010

久しぶりの再開

今日は、知り合いのカンボジア人女性に会いに、成田へ行ってきた。

その彼女が、「タイ航空でいく。朝の7時に来てくれ」と言うから、第2ターミナルで待っていたのだが、
なかなか現れない。しかも、タイ航空の到着便は、6時半と8時だから時間もおかしい。


どうすることもできず、探しながらうろうろしていると、
公衆電話から電話が来て、「今、到着ロビーの公衆電話を使っている。」と言う。
そこで、そのフロアのすべての公衆電話の場所へ行ってみたのだが、いない。
どこにいるのだ?と思いながら、サウスウイング~ノースウイングを行ったりきたりしていると、
次に、またも公衆電話で「到着口Bにいるから来てくれ。」と言う。
おいおい、それは第1ターミナルじゃないか!

どうやら、JICA手配のチケットは、プノンペン~バンコクまでは、タイ航空で
バンコク~成田はJALのビジネスクラスだったらしい。
おかで、1時間くらい空港を余分にいて、公衆電話の場所をすべて知ることができたよ。

まあ、なんとか再開できて、お土産をいっぱいもらうことができた。
これを楽しみにしていのだ。

その後、JICAカウンターによって、バスで箱崎、そこからJICA手配のハイヤーで
横浜のセンターへ一緒に行った。

彼女の研修の内容は、「ゴミ問題と3R」だそうだ。

ということで、7月3日まで日本に滞在している予定。

Jun 5, 2010

カンボジア人をお出迎え

6月13日金曜日に、私の知り合いのカンボジア人が、JICAの短期の奨学金で日本にやって来る。20日間のプログラムだそうで、JICA横浜国際センターで環境の勉強をするらしい。
それで、私が、成田から横浜まで連れて行ってあげることになった。私の家から成田まではぴったし1時間なので、行くのは楽なのだが、その彼女がタイ航空で来るので、朝が早い。起きれるかどうかが心配だ。
でも、お土産をいっぱいくれるらしいので、行かないわけにはいかない。

その人は、プノンペン市役所に勤めていて、この前も、奨学金でシンガポールへ2週間、環境の勉強をしに行ってきたばかりだ。勉強のできる人で、さらに、勉強のできる状況にある人は、どんどんがんばってほしい。